第32回はり師・きゅう師 国家試験問題(解剖学)の模範解答・解説

2024/02/27

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第32回はり師・きゅう師 国家試験問題(解剖学)の模範解答・解説
※不適当問題などはとばしてます。

問題15
脊髄の背側面に最も近いのはどれか
黄色靱帯●
棘間靱帯
棘上靱帯
後縦靱帯

・黄色靱帯は弾性線維に富み上下の椎弓間(脊柱管後壁)に付着する。項靱帯は頸部棘突起上に張る靱帯で、胸・腰・仙椎では棘上靱帯という。棘間靱帯は上下の棘突起間をつなぐ(腰椎で発達している)。後縦靱帯は椎体後面(椎孔前壁)を縦に走る。


問題16
骨盤の分界線の構成に関与するのはどれか
岬角●
坐骨棘
坐骨結節
上前腸骨棘

・分界線(骨盤上口)は大骨盤と小骨盤をわけ、岬角・弓状線(腸骨)・恥骨上縁を結ぶ線。


問題17
前腕の屈筋群について正しいのはどれか
円回内筋を橈骨神経が貫く
橈側手根屈筋は上腕骨内側上顆から起こる●
長掌筋は手根管を通る
尺側手根屈筋は正中神経支配である

・上腕骨内側上顆から長掌筋、橈側手根屈筋、浅指屈筋(上腕頭)、円回内筋(上腕頭)が起始する。円回内筋の起始である尺骨鈎状突起と上腕骨内側上顆の間を正中神経が通過する。長掌筋は手皮膚(手掌腱膜)に停止する(手根管を通らない)。ちなみに、手根管(屈筋支帯の下)を通るものに浅指屈筋・深指屈筋・長母指屈筋の腱・正中神経がある。尺側手根屈筋は尺骨神経(C8、T1)支配である。


問題18
心臓について正しいのはどれか
右冠状動脈は心臓の前面に分布する
心尖は第4肋間の高さに位置する
動脈弁は腱索で乳頭筋とつながる
冠状静脈洞は右心房に注ぐ●

・冠状静脈洞には心臓を栄養した血液が集められ右心房後壁の下大静脈付近に開口する。右冠状動脈は心臓の後面に後室間枝として分布する。心尖は左第5肋間の高さで乳頭線よりやや内方に位置する。腱索で乳頭筋とつながるのは房室弁である。


問題19
口腔内の構造について正しいのはどれか
軟口蓋は平滑筋からなる
内舌筋は舌咽神経に支配される
舌扁桃は口蓋垂の両側に位置する
耳下腺管は口腔前庭の頬粘膜に開口する●

・耳下腺管は口腔前庭の第2大臼歯対壁の頬粘膜に開口する。軟口蓋は横紋筋からなる。内舌筋は舌下神経に支配される。舌扁桃は舌根に位置する。


問題20
上行結腸にあるのはどれか
腸間膜
腸絨毛
腹膜垂●
パイエル板

・結腸(盲腸含む)の特徴は①結腸ヒモ、②腹膜垂、③結腸膨起、④半月ヒダである。腸間膜は空腸・回腸(別名:腸間膜小腸)、横行結腸、S状結腸にある。腸絨毛は小腸、パイエル板は回腸下部に多い。


問題21
髄膜について正しいのはどれか
硬膜静脈洞は外頸静脈に注ぐ
小脳テントは大脳と小脳の境に位置する●
脳実質に最も近い髄膜はクモ膜である
中脳水道は直接クモ膜下腔へ通じる

・硬膜静脈洞は内頸静脈に注ぐ。脳実質に最も近い髄膜は軟膜である。直接クモ膜下腔へ通じるのは第四脳室である。


問題22
腕神経叢の後神経束から分枝するのはどれか
肩甲上神経
肩甲背神経
胸背神経●
長胸神経

・腕神経叢の後神経束は上・下肩甲下神経と胸背神経、腋窩神経と橈骨神経となる。


問題23
味覚について正しいのはどれか
糸状乳頭には味蕾がある
舌の後1/3の味覚は舌下神経が伝える
舌の前2/3の味覚は舌咽神経が伝える
孤束核で中継される●

・味覚をつかさどる顔面神経(舌前2/3)、舌咽神経(舌後1/3)、迷走神経(喉頭)は延髄の孤束核で中継される。糸状乳頭は舌乳頭のうち唯一味蕾がない(茸状乳頭は年齢による)。


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※模範解答と解説の内容につきまして戸村多郎は一切の責任を負いません。

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